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投稿者:ミカっち
題名:脳科学の視点からB

今年もとうとう今日で最後となりました。
皆さま、今年一年、大変お世話になりありがとうございました。

さて、茂木健一郎さんの子育てについての話、最終の第3弾です。

メタ認知について。

コンピューターゲームをすることは悪いことか??
この問いに『ゲーム自体が悪いということはないが、メタ認知能力の育成に欠ける』とお答えになっていました。
メタ認知とは、自分自身を客観的に見る(自分の思考や行動を把握する)力のことで、現代の教育でもっとも重要視されていることの一つです。
人間は、自分を客観的に見ることで、人を意識できるのです。
ゲームでは、自分と画面の中との世界になってしまい、そこに人は介入しません。
上手くいかなかったり、やり直したければリセットできます。
しかし、人間関係ではそうもいきません。
上手くいかないときには、何らかの解決の糸口を見つけなければいけません。

さらに、メタ認知能力によって、予め決められたルールではなく新たに自分でルールを作り出す力が培われるそうです。
これが欠如すると、学校や社会で問題にぶつかったときに、自分で解決していく力が失われてしまうのです。

つまり、人とかかわって遊ぶことで多くの力が養われていくということなのです。

ビリーブの授業でも、子ども同士のかかわり(集団活動)を大事にしています。
特にジュニアでは、ゲームなどのソーシャルスキルの活動を取り入れ、子ども同士で話し合う(意見を言い合う)時間を設けています。
順番はどうやって決めるか考えたり、グループ対抗の作戦を練ったり・・・。
全てこちらでお膳立てするのではなく、ある程度の枠(→これは必要です)を作ったら、あとは子どもたちに考えてもらう。

子どもたちが大人になった時、社会で人とうまくやっていけること。
私たちの一番望むことです(もちろん保護者の方がたもそうだと思います)。

来年も子どもたちが楽しく、また、ちょっとしかめっ面をしながらも折り合いをつけて、皆で活動していけるよう考えていきたいと思います。


2008年12月31日

 

投稿者:ミカっち
題名:脳科学の視点からA

茂木健一郎さんのお話、そのAです。

番組内で、その場に参加していたお母さんがたに「お子さんへの教育としてどんなことをしてきましたか?また、どんなことがよいと思いますか?」と質問すると、多くのかたが「モーツァルトなどのクラシック音楽のCDを聴かせること。」とお答えになりました。
そこで、茂木さんが実際にCDをかけてみると、その場にいた子どもたちは知らん顔で、全く興味を示しません。
ところが、茂木さんが取り出したリコーダー(縦笛)をあるお母さんが吹き始める(→簡単な童謡)と、子どもたちの目が輝き、興味津々で見始めたのです。そして、自分もやってみたいと手に取ったのです。

これは、人間の脳の中にあるミラーニューロンという部位が働いている証拠だそうです。
このミラーニューロン。その名(ミラー)のとおり脳の鏡と言われており、他人の行うことを自分が行っているように感じる働きがあるそうです。
例えば、自分が手を伸ばして何かを掴む時と人が同じことをする時どちらにも同じように感じたり、人が美味しそうに食べてると自分も美味しそうに感じたりすることなどがそのようです。

また、茂木さんのブログによると、ミラーニューロンが注目されるのは、「他人の心を読み取る」という脳の大切な機能を支えているのではないかと推測されるからである。人間の本質は、他人とコミュニケーションをする社会的知性に顕れる。ミラーニューロンは、他人と柔軟にコミュニケーションする人間の驚くべき能力を支えていると考えられる。とのことです。

大事なのは、「相手が人のときだけ(人が行っているときだけ)」この働きが起こるということです。
つまり、どんな素晴らしい演奏のCDでも、人の歌や演奏には負けるということなのです。
その演奏の技量は問われず、多少下手でも生の演奏(特に相手が好きな人=お母さんなど)にこそ価値があるというわけです。

ビリーブの授業でも、どのコースも毎回必ず歌や楽器を取り入れています。
目の前で私たち大人が歌ったり演奏したりする姿を見ながら、子どもたちも一緒に歌い演奏します。
また、個別の授業では、一対一で比較的近い距離で歌いかけを行います。
キッズコースの小さい子どもたちは、この歌いかけがとても大事だと感じます。どの子も本当に興味深く聴き入って(見入って)います。
先日も、まだことばの出ていない子が、目の前で歌っている私の顔と、隣でキーボードを弾きながら歌っているカトちゃんの顔を交互に見たかと思うと、私の口をジッと見ながら自分の口を動かし始めたのです。一生懸命、口形を模倣しようとしているのです。そして、歌っている最中に何度か声も出してくれました。
この、相手と一緒に歌おう(口を動かそう)とする気持ちがとても大切だと感じます。

同じことをしていても、他人に‘やらされている’と感じるより、‘この人と一緒にやりたい’と感じることが、子どもを育てるのだと思います。


次回、そのBに続く・・・

2008年12月12日

 

投稿者:ミカっち
題名:脳科学の視点から@

今日から12月。今年もいよいよ残すところ1ヶ月となりました。
街はすっかりクリスマス色に染まっていますね。

先日テレビで、脳科学者の茂木健一郎さんが子育てについてのお話をされていました。
数組の親子を前に実践しながらのお話で、とても面白い内容でした。
その中で、特に大事とされる3つの話が印象に残っています。

今回はその@について。
「子どもは褒められることで伸びる」
何かよいことや頑張ったことをしたとき、その直後に褒めることで、直前に行ったことが子どもの中に印象付けられ、強くインプット(強化)される。すると、子どもは繰り返し同じことをしようとする。それを強化学習という。この場合、褒めるタイミングが大事で、行った直後でなければいけない。
子どもを伸ばすには、とにかく褒めること。
つまり褒める材料をたくさん見つけること。
もちろん、子どもがよくないことをしたら、叱ることも必要だが、それは‘褒めるために叱る’と考えたほうがよい。叱ったら必ずその後に褒めるできごとを用意しておくことが大事。

といった内容でした。
ちなみに茂木さんは、自分のお子さんに「お前は天才だ」と何度も言うそうです。

この話を聞いて、ビリーブの授業と同じだ!と感じました。
私たちは子どもをよく褒めます。
もちろん、むやみやたらと褒めているわけではなく、子どもが頑張っている間は黙って見守り、終わった直後に「頑張ったね!すごいね!」と賞賛のことばをかけます。
すると、子どもは驚くほどよくこの時のことを覚えていて、日が経っても「またあれやりたい!頑張る!」とやる気を見せてくれます。
もちろん、ビリーブでも子どもがよくないこと(友だちのことを悪く言ったり、みんなに迷惑をかけたり、等)をすると叱ることがあります。
その際、必ず叱った後を大事にします。
叱った後は、その子が頑張れる状況をさりげなく作り、「頑張ったね」と褒めることを必ず行います。

これを繰り返していると、子どもは‘褒められること’を目的として行うようになるのでは(いやいややっているのではないか?)、と心配になるかもしれません。
でも、不思議と褒められると、そのこと自体を楽しいと感じられるようになるようです。つまり、自分がやっていることが楽しくなるのです。そして、もっとやりたい!という気持ちにつながっていくようです。


次回そのAに続きます・・・


2008年12月01日