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投稿者:カトちゃん
題名:発達的視点を大切にする
子どもが何かでつまずいているときに、ただ闇雲に励ましたり、努力を促したりするだけでは、いい結果にはつながりません。
何かができないときには、できないなりの理由があるわけで、つまり、その部分のみに注目するだけでは不十分と言えます。
例えば、字が上手に書けない子に対し、何度も何度も繰り返し書かせようとするケースが見られます。
そうすると、どうなるでしょうか?
まだ書く力が備わっていない子は、ひたすら書かされることで、何度書いても上手く書けない自分と向き合うことになってしまいます。
そして、字そのものを嫌いになってしまい、自信も失ってしまうというように、何重にもマイナスを背負うことになってしまうのです。
そのため、私たちは、できないことには理由があり、その理由を探るところから、まずはスタートさせなければなりません。
文字を書くこと(書字)でいえば、一般的に「ひし形」が描けないと、文字の学習は難しいと言われています。
発達年齢で言えば、ひし形(◇)が描けるようになるのは6歳半ぐらいでしょうか。
子どもは、ひし形が描けるという土台があって初めて、文字を学習し始めると、スムーズに覚えることができるのです。
ときどき、おぼつかない文字を一生懸命練習している子の中に、ひし形を描くのが難しいケースが見られます。
そのお子さんは、三角(△)は何とか描くことができます(5歳レベル)。
つまり、三角が描けるぐらいの力で、精一杯文字を書いているわけであり、実力以上の努力をしていると言えるでしょう。
最低限、三角を描ければ、何とか文字の学習には向かえると言われていますから、そのお子さんに、これ以上いろいろなことを求めるのは、ちょっとやめた方がよいと思われます。
他にも、このようなケースはたくさんあります。
例えば、「箸を使う」にはどのような力(土台)が必要でしょうか?
この場合では、@閉じた丸を描くことができる、A指で3を作ることができる、の2つが目安と言われています。
この2点が十分でなければ、まだ箸を使うのは早いと言えるでしょう。
ここで気をつけなければならないことは、土台ができていないからと言って、直接的に土台を訓練しても意味がないということです。
三角やひし形が描けないからと言って、何度も補助しながら描かせても、描くことは上手になりません。
それよりは、手を使う活動をまんべんなく行うことが大切です。
それは、折り紙を折ったり、積み木で遊んだり、はさみで切ったり、びんのふたを開けたり閉めたり、粘土で遊んだり、手遊びをしたり…。
日常生活の中には、目と手を使う活動は山ほどあります。
そういう経験の積み重ねによって、三角やひし形を描いたり、指で3を作れるようになったりするわけです。
発達のことを知れば、子どもに無駄な努力をさせて、自信をなくさせることはなくなるはずです。
ビリーブでは、このような、知らず知らずのうちに何かができるようになる、土台作りを大切にしています。
2015年7月05日