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題名:待つこと
今年は梅雨明けが遅く、夏休みに入っても何だかパッとしない天気が続きましたね。
でも、今日から8月。
いよいよ夏本番です!
ビリーブを開室して4ヶ月が経ちました。
子どもたちはすっかり慣れ、個性を発揮してくれています。
保護者の方からも「次の授業までが待ち遠しいようです」「ビリーブの日をとても楽しみにしています」と、嬉しいおことばを頂戴しています。
まだまだ至らない点が多く、毎日反省ばかりしている私たちですが、このように言っていただくことが大きな励みになります。
子ども一人ひとりの課題と、それに対する具体的な支援と手立て。授業後の反省会では話すことが山のようにあり、1日が48時間あったらいいのに・・・などと思ってしまう毎日です。
そんな中、最近とても大事だな〜と思うことのひとつに、「じっくり待つ」ということがあります。
子どもとかかわる際、焦ってすぐに手や口を出してしまったり、援助をし過ぎたりすると、子どもは自分でやったという達成感を持ちづらくなり、自ら行おうとする気持ちを失ってしまうように感じます。
反対にじっくりと待って、待って、待って、子ども自身の力で達成できた時、次につながる大きなステップになると思います。
先日の授業でこんなことがありました。
ある一人のお子さんですが、お母さんが「はさみはまだ使えません」とおっしゃっていて、実際、学校や家庭ではさみを使ったことはありませんでした。
数回の授業で手先や目を使う活動、その他さまざまな領域の課題を行ってきましたので、その日初めてのはさみ切りに挑戦してみました。
持ち方と切る角度のみ援助し、はさみの先を開いて紙を入れてから、待つこと約1分。
自分ではさみを握り、チョキッと1回切ったのです。
手を持って一緒に握って切れば簡単なことですが、それでは自分で切ったことにはなりません。
一歩手前まで、最小限の援助をしつつ、最終的には一人で達成したことに大きな意味があります。
そのお子さんのはさみ切りは、その日のうちに、待つ時間が1分から30秒、10秒と減り、紙をはさむとすぐに切るようにまでなりました。
そして、切れたときの本人の嬉しそうな笑顔。周囲からの賞賛。これは大きなステップとなりました。
このエピソード以外に、たとえばこんなこともありました。
模倣をなかなか行わない子に、手を持って同じ動きをさせてしまうと、いつまでたっても自分自身で模倣をしない。
反対に、模倣をしなくても手を出さず、じっくりと見る時間を持ってもらうと、ある日自分から模倣を始め、出始めるとどんどん動きを行っていく。
このような経験をしてきたことで、とても強く感じるのは、「待つこと」=「子どもを信じること」なのだということです。
臨床は全てここからスタートするのではないでしょうか・・・。
最近改めて実感しています。
2007年8月01日
投稿者:ミカっち