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投稿者:ミカっち
題名:子どもとの対決A
私たちが子どもとの「対決場面」を設けるときは、予めスタッフ同士で共通理解を図っておきます。
ケースカンファレンスなどで、「○○くんには最近〜の行動が見られるから」「○○ちゃんには〜の力を付けて欲しいから」など、適する目的が挙がれば、タイミングを見計らってその場面を作ります。
もちろん、こちらから何かを仕掛けるというのではなく、子どもが起こした(よくない)行動がスタートとなります。
先日もある子どもが、皆で太鼓を順番に叩いている時に、一人だけふざけてマイペースに叩いたり、机や椅子を叩いてしまう、という場面がありました。
そして、制したスタッフをバチで叩いてしまいました。
ここのところ、このような行動が多く見られたため、私たちは「対決」のタイミングを見計らっていました。
そこで、スタッフの一人が「もうやらなくていいよ」と厳しく言い、別室に連れて行き、じっくり話しをしました。
この子は初め、泣いて怒ってパニックを起こしましたが、最後には落ち着き、自分がなぜ叱られたのかを話せるようになりました。
このような場面を作る際、以下の条件が整っていることが前提となります。
・相手(私たちスタッフ)と信頼関係が十分に取れている子
・壁を乗り越える力を持っている子
・乗り越える壁はその子にとって大きすぎないもの
・なぜ譲ってもらえなかったのか、子どもにとって分かりやすい場面
・教室にいる間に解決して帰れる
対決する=子どもに自分自身と向き合って欲しい、というねらいがあります。
「ボク(ワタシ)の好きな先生が、いつもはやさしいのに何で今は許してくれないの?」と葛藤しながら、子どもは何とか自分で解決の糸口を見つけていきます。
また、叱られたから訳も分からず謝って許してもらう、のでは意味がありません。
「なぜ先生は言うことを聞いてくれなかったのか(叱られたのか)」が分かった上で、納得することが次へつながります。
「対決場面」は極力シンプルに行います。
一対一の場面でじっくりかかわるようにしています。
集団活動の中で起きた場合、別室に移ってスタッフと一対一になります。
興奮していれば少し治まるまで待ち、落ち着いてから話します。
重要なのは、私たちかかわる側は、始終、一環していなければいけないということです。
子どもが泣いたから、謝ったから、自分を嫌いになると言ったからなど、どのような理由があっても態度を変えてはいけない(譲ってはいけない)のです。
ここで意見や態度を変えてしまったら、この場面を作ったことは、逆によくない(さらに悪くしてしまう)結果となります。
「この人は、泣けば自分の言うことを聞いてくれる」という経験が、子どもにインプットされてしまうのです。
このようなかかわりを持った後、しばらく私たちは嫌われ者になるかもしれません。
家で、子どもが教室に行きたくない、と言うかもしれません。
でも、ここが勝負どころです。
この壁を乗り越えた子どもが、それ以前より、ぐんと成長してくれた姿を、私たちはたくさん見ています。
少しずつ自分をコントロールできるようになってきた、相手の提案を受け入れられるようになってきた、みんなと一緒に行うことを楽しめるようになってきた、好きではない活動にも向かうことができるようになってきた、等々。
一緒に過ごしている保護者の方の協力も必要です。
子どもが行きたくないと言った時、頑張って連れてきてください。
私たちは子どもが乗り越えていくまで責任を持ちます。
子どもの持つ力を一緒に信じましょう。
2009年3月30日