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投稿者:カトちゃん
題名:子どもに合った課題を追求する

ビリーブには学齢時のお子さんがたくさんいますが、みんな学校から宿題プリントをもらってきているようです。

特に長期休みになると、その量はかなりのものになり、お母さんと一緒に四苦八苦しているとのこと。

休み中も日々勉強を頑張っています。


そんな中、やはり気になるのは宿題の中身です。

子どもの持っている力と同じくらいか少し難しいか、易しいか…。


ヴィコツキーの発達の最近接領域(子どもが他者からの援助や誘導を受けることによって達成できる発達水準)ではありませんが、提供する課題の内容については、一人ひとりに応じ細心の注意を払って準備をすることが大切になってきます。


特に支援学級の場合、通常学級からきたばかりの先生が小学校の低学年の課題を提供すればよいと思うケースが目立ちます。

それで合っている部分もあれば、必ずしもそうならないのが特別支援教育の難しいところです。

なぜなら、小学校のカリキュラムは、学年ごとに力をつけていく子どもたちを前提にして作られていますから…。

障がいのある子どもたちにとっては、目が荒すぎることがとても多いのです。

そのため、ある段階まではできても、そこからパタっと止まってしまい、同じ課題を1年中(場合によっては数年間)繰り返すことになりかねません。


今回、保護者の方といろいろ話をしていて、とても驚いたことは、まだことばのコミュニケーションが単語を数語使う程度で、文字の読み書きは難しいお子さん(小学校の特別支援学級に在籍)に対し、冬休みの宿題として、@ひらながのなぞりと視写、A作文、が出されたことです。

そのお母さんはほとほと困ってしまい、なぞりは最初手を持って行ったものの、すぐに嫌がったので自分が子どもが書いたように作成し、作文に至っては、文章は子どもが考えそうなことを考え、なぞるために薄く見本を書いて、その上を子どもが書いたようになぞったとのことでした。


つまり、宿題はすべてお母さんがやったのです。

何のためにこういうことが行われるのか…。


ビリーブでも、臨床の後半にワークを行う場面を設けていますが、子どもが独力で行う場面が50%、少しの援助でできる課題が45%、ちょっと援助を増やして行う課題が5%という割合を心掛けています。


基本的に自主的にできるものであり、ここだけ手伝ってもらえばできるんだという意識で取り組まないと、子どもはワークを嫌いになってしまうのではないでしょうか。

ワーク(課題プリント)は、一人ひとりの子どもに応じて、どんどん増やしていくものだと思います。

もちろん増えていけば、みんなが共通して使えるものも増えていきます。

しかし、それでも、個に応じて微妙に違う部分があり、だからこそ、「○○ちゃん用のプリント」がたくさん存在するわけです。


みんな鉛筆を持って勉強することは、結構好きなのですから。

だからこそ、子どもに合った課題を追求することが大切になってくるのです。

2011年1月18日