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投稿者:カトちゃん
題名:みんなの育ちを意識するとき

いつも一緒にいるとわからないことが、ちょっとした環境の変化で気づかされる、ということがあります。

例えば、あるとき、子どもたちの成長に驚かされることがあります。

日々子どもたちを見ていて、いろいろな面で成長しているな〜と実感しているわけですが、それがもっとも顕著に見られるのが、体験のお子さんや、新しく入ったお子さんと共に過ごす場面でのことです。

新しい子を目の前にし、子どもたちは自然に力を発揮するようになります。

以前なら、途中で横道にそれてしまったり、気持ちが途切れてしまいそうな場面でも、その子の手本になるように、落ち着いた振る舞いを見せてくれることが多々あるのです。


先日も、次のような場面が見られました。

あるグループの授業で、体を使っていろいろなポーズを取る活動を行っていたところ、新しい子が一生懸命に自分の気持ちを前面に出し、不安を口にしながら取り組んでいたところ、以前からいる子どもたちは、ごく自然にポーズを取り、周りの子の様子を見ながら、まさに落ち着き払っていたのです。

ポーズを行う際に難しいことは、いったん取ったポーズをしばらくの間保持することです。

半年くらい前のみんなは、ポーズは一応取れるものの、すぐにその形をやめてしまったり、おしゃべりに没頭して歩きだしたり、いずれにせよそのままの姿勢を続けることがなかなか難しかったと、いうことを、私は新しいお子さんの様子を見ながら明確に思い出したのです。


そして、思わず次のような感想が頭によぎったのです。

「あれ、5秒間以上も同じポーズを続けている」

「しかも、ポーズが以前よりもきれいになって、手足の細かい部分にまで意識が向いているのがはっきりと伝わってくる」


みんな、着実に成長しているんだね。


それは、臨床の記録を辿っていけば、明確にわかることなのでしょう。

しかし、理屈の上で感じるよりも、実際に目の前で成長を実感することのほうがより大切なのだと思っています。

なぜなら、その瞬間に子どもたちや保護者の方、そしてスタッフと思いを共有することができるから。


新しく来た子も、少し時が経てば、また他のみんなと同じようになってきます。

そういう意味では、子どもは子どもの中で育っているわけであり、相互的に育ちあう環境作りが私たちにとってもっとも求められることなのだと思います。

成長したみんな、そして、これからどんどん力をつけていく子どもたちに、心から拍手を贈りたいと思います。

2011年1月23日