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投稿者:カトちゃん
題名:ハンバーガーショップでの出来事

ある日のこと、ちょっとした用事の帰りにハンバーガーショップに立ち寄りました。

お気に入りのハンバーガーを食べ、コーヒーをちびちびとすすりながら、しばし読書や原稿書きを行っていました。

30分くらい経ったときに、1組の父子が店内にやって来ました。
お父さんの持つトレイには、ところ狭しとハンバーガーやポテト、飲み物がのっています。

子どもは小学校の高学年くらいのダウン症の男の子でした。
比較的、私の席の近くに座ったので、その様子をながめていました。


すると、どうでしょう。

男の子が手に持ったはずのハンバーガーのパン半分と大事な大事なお肉が、するりと手をすりぬけ、床に落下してしまったのです。

これはもう大事件です!

本人たちよりも、私の方が動揺し、手に汗握り、これからどうなるのか見ていると…。

お父さんが落ちたパンとお肉をちらりと見て、その直後にさっと拾い上げ、すぐに別のハンバーガーを男の子に渡したのです。

声も出さず、まるで落ちるのを予想していたかのように、ごく自然に行われた、流れるようなその所作に、私は大いに驚いてしまいました。

男の子はと言えば、父親から新しいハンバーガーを受け取り、その瞬間に父親をちらりと見つめ、包み紙を、今度は丁寧に広げて、美味しそうに食べ始めました。

そのとき、2人の間に漂う空気は、近くにいる私の方にも十分に伝わってくるほどの、温かく心地よいものだったのです。

私以外の周囲の人も、その空気につられてか、何となく楽しそうな表情をしていたように映りました。

場の空気を明るくしてくれたといっても過言ではないでしょう。


その後2人は、1つのポテトを交互に頬張り、互いに安心感を確認しているかのように何度も目を合わせ、やがて、楽しそうに一緒に帰って行きました。


親子って本当に素晴らしいですね。

読書よりも、より勉強になった、ハンバーガーショップでの出来事でした。

2015年9月09日