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投稿者:カトちゃん
題名:子育てについて

今回は『子育て』について特集します。

『子育て』はいろいろな意味でとても難しい取り組みです。
ただ一生懸命頑張ればうまくいくというわけではありません。
むしろ、頑張れば頑張るほど空回りすることもあるでしょう。

言うまでもなく、子育てにとって大切なことは、子どもの自尊感情を育てることです。
それは、自己肯定感と置き換えてもよいでしょう。

子どもは安心して日々の生活を送ることができれば、だんだんと人を信頼し、自分も信頼できるようになってきます。
自分を信頼することで、子どもは新しい場面においても、物おじせず、伸び伸びと自分らしさを発揮できるようになるのです。

しかし、親というものは、どうしても子どもの将来を見据えながら、子どもとかかわりがちです。

「これはあなたのために必要なのよ」
「今はちょっとつらいけど、将来に必要なことなのよ」

無意識のうちにこのような思いが生じてしまい、日々の接し方にも影響してきます。

ところが、子どもはなかなか思う通りには育ちません。
ましてや、親の「何とかしよう」という思いが透けて見えれば、なおさらうまく育ちません。

大体、その方法では、子どもはストレスをため込んでしまうことでしょう。
伸びたり、停滞したり、後退したり。

親はどうしてもせっかちになりますから、そういうプロセスを見ていると、どんどんイライラしてしまいます。

「子どもが自分の望むように振る舞わないからイライラしているとき、当然子どもは一緒にいることに 幸福を感じていない」
(佐々木正美)
 
そうです。
子どもは親の微妙な心の変化を読み取り、親がリラックスせず、イライラしていることを自分のことのように受け止めてしまいます。

しかし、幼児も、小学生も、中学生も、どんな子どもでも、日々幸福感を感じていなければ、順調に成長することはできません。

子どもの成長にとって、もっとも大切なことは「安心感」「幸福感」なのです。

あれを伸ばそう、これを伸ばそう、ここを改善しようと考える前に、まずは目の前の子どもを「自分の宝物だ」と思い、「うちに生まれてきてくれてありがとう」と日々感じるところから始めてみましょう。

そういう親の思いは、必ず子どもに伝わります。
その積み重ねが、子どもの自尊感情を育て、自己肯定感を高めていくのです。

あとは、親ではない、子どもを「今喜ばせてあげたい」と思う人と、どれだけ多くかかわるかが大切です。

将来こうなって欲しいなどと思わず、とにかく今を楽しむのです。
そういうかかわりが多い子どもは、大きくなってとても芯の強い子どもに成長します。

私たちも、いろいろな子どもを見ていて、「ああ、この子はたくさん愛されてきたんだな」と思うことがよくあります。
そして、そういう子どもは、間違いなく確実に自己実現をしていきます。

順番としては、最初に「今を楽しむ」という土台があって、それが十分にできた後に、「将来を考えながら必要なサポートを行っていく」ということを積み重ねていくことが大切になってきます。

子育ては難しいですが、焦らず、日々ゆったり構えて、自分をリラックスさせるところからスタートしてみてはいかがでしょうか。

今年度も大変お世話になりました。
来年度もよろしくお願いいたします。

2022年3月22日