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投稿者:ミカっち
題名:「指導者のための勉強会」を行いました

8月8日(土)に、ビリーブ主催『第1回 指導者のための勉強会』を実施しました。
テーマは「特別支援教育における効果的な実践法」、副題が「 子どもを伸ばすプログラム、子どものやる気が出るかかわり方」です。

当初の予定より多くの方にお申し込みいただき、急遽、場所を変更(ビリーブ → 近くのホール)することになりました。
ご参加いただいた皆様には、大変ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。

ただ結果的に、場所が広くなったことで、ワークショップがたくさんできたので、よかったと思います。

今回参加された方のご所属は、通園施設、保育園、幼稚園、特別支援学校、特別支援学級、養護施設、聾学校、民間や公的な発達支援センター、などでした。
普段かかわられているお子さんのタイプがさまざまであり、そのため、参加者のニーズもさまざまであったため、具体的な実践(年齢やタイプの異なるお子さんを想定し)を中心におこないました。

全体の講師はビリーブ代表の加藤が努めました。

まず初めは「子どもと上手に関係を作る」という内容です。

子どもと関係をつくるためには、どのようなことを大切にしたらよいのか・・・
理論をお話した後、教材や楽器を使用し、実際のやりとり場面を見ていただきました(子ども役はスタッフが行いました)。

例えば、「終わりをわかりやすくする」ことの大切さでは、合奏場面での‘終わり’の作り方をお見せしました。
音が消えた後に、間(ま)を作ることで、子どもは‘終わり’がわかり、また、その時間を皆で共有することができます。
そして、この‘終わり’がわかることは、認知面だけでなく、情緒の安定にも効果的であることを、ご説明しました。

また、「ターン・テイキング」の大切さでは、ハンドドラムを用いて交互に叩くことや、向かい合って座り机上でレインスティックを転がし合うなどの実践をお見せしました。
交互のやりとりで、子どもは相手を意識し、徐々に合わせる力を身につけていきます。


次に、実践内容を具体的に知っていただくために、「学習につながる力を育てる(土台作り)」という内容でお話しました。

例えば、文字を獲得するための有効な手立ての1つとして、絵描き歌を紹介し、絵を描くことにもいろいろな意味がある、特に形を組み合わせることがいかに発達と絡んでいるかということを、ホワイトボードを使用し、実際に絵を描いてご説明しました。

このように、各小テーマに沿って、理論→実践、という形で全て紹介させていただきました。


そして、最後に、今現場で実際に困っていることや、こういう活動をしたいのだがどうすればうまくいくのか、などの悩みを出していただき、それに対し、一つずつ、私たちや参加者の皆さんが考えていきました。

時間の関係で、十分な話し合いができたとは言えませんが、積極的に質問を出していただき、あるいはワークにも快く参加していただいたことで、勉強会はとても有意義なものになったと思います。

勉強会の終了後には、机上に並べた教材や楽器の山々に、参加者の皆さんが集まり、熱心に説明を求めてらっしゃいました。
本当に多くの方がたに興味を持っていただき、改めて現場の先生方はこのような会を求めているのだと実感しました。

また、たくさんの方から、是非次回の勉強会(続編)を早めに企画して欲しい、という声をいただきました。

あるいは、実際に職場に来てアドバイスをもらいたいという声もいただき、今回の勉強会が少なからずお役に立てたことを、スタッフ一同喜んでおります。


最後に、今回ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
ビリーブの子どもたちの担任の先生方をはじめ、神奈川や都内、栃木などの遠方からもご参加いただきました。
心よりお礼申し上げます。


2009年8月12日

 

投稿者:ミカっち
題名:子どもを取り巻く環境

先日出会ったお母さんのお話から。

お子さん(Aくん、小4)は通常学級に在籍しています。
入学後、多少他の子よりペースは遅いものの、大きな問題もなく過ごしていたそうです。
ところが、3年生の終わり頃、かなりひどいいじめに合いました。お母さんが見つけ、よくよく話を聞いてみると、それが初めてではないことが分かりました。

どうやら、Aくんは3年生の2学期頃からいじめの対象になっていて、初めはことばだけだったのが、徐々にエスカレートし、暴力にまで発展していったようです。
Aくんは、なかなか言えずにいたのです。

やった子どもたちに話を聞くと、彼らはAくんを「ダメな子」と決めつけ、からかいの対象にしていたようです。

その原因を探ると、どうやら担任の先生のAくんに対する態度や対応が、大きく起因しているようでした。
Aくんを皆の前で叱ることが多く、クラスの子どもたちに「Aくんは、悪いことばかりする子、皆よりできない子」という印象を持たせてしまったようです。
それは、子どもたちの話から分かったことでした。

先生は、Aくんを褒めることがなく、ただただ叱るだけだったようです。

私はこの話を聞いて、本当に残念でなりませんでした。

先生がもう少し彼の苦手なことを理解し、支援方法を考えてくれていたら、もっと違う状況になっていた(=いじめになることはなかった)のではないか・・・。

彼が活躍できる場、学級内での役割、を作ってくれていたら、子どもたちの見る目も変わっていたのではないか・・・。

お母さんにもその話をしました。
すると、お母さんは「私もそう願っていました。でも、息子がクラスで迷惑をかけていて、先生にも大変な思いをさせているから、要求なんて言えなかったのです。」とおっしゃいました。

本当にそうでしょうか。
Aくんは迷惑をかけているのでしょうか。
先生は大変な思いをしているのでしょうか。

もしそうだとしても、先生が、学級に在籍している子ども一人ひとりのことを考え、対応していくことは、当然のことだと思います。
こんな風にお母さんに思わせてしまうこと自体、おかしいことです。


ビリーブでは、子どもへの支援内容を保護者の方と一緒に考え、担任の先生にも伝えてもらっています。
共通理解を図って子どもと接することが大事だからです。

今後も、子どもたちが過ごしやすい環境を作るため、考えていきたいと思います。


2009年8月02日